相続争い
相続争いの原因ランキング(当事務所統計)
一度相続争いが勃発するとその後の話し合いが進まず、調停・訴訟に発展し絶縁状態へと突入していきます。相続争いにならない為に「相続争い原因ランキング」を作りました。あくまで「当事務所での統計」です。
相続争い原因1位 遺産隠し
- 死亡前後に預金払い出し(ATMから)や貴金属横領など、一部の相続人(特に同居または近くに住む財産を管理していた人)が、遺産分割協議前に遺産を隠したり遺産の全容を公開しないなどが原因で相続争いに発展することが最も多いようです。
- 遺産を管理している方は、早めに遺産の調査確認をして、まずは公開するようにしましょう。金融資産が多岐にわたり遺産確認に時間がかかるような場合は、調査中である旨と確認が終わる時期の見通しを告げておくだけでも不信感をもたれずにすみます。
- また、遺産分割協議の難しそうな方がいる場合は、専門家に相続財産目録を作成してもらったほうが、より信用性が高いものになり相手方も安心するようです。
相続争い原因2位 使い込み
- 高齢化・認知症などにより長期入院(入所)などで、近くにいる子や子の配偶者が財産管理をしているケースは普通にあることです。もちろん善意の方がほとんどですが、お金に困った方や欲の強い方が、魔がさすのか何なのかは分かりませんがビックリする額を使い込んでいたということも残念ながら意外に多いケースです。
- 逆に疑われたりしないためには、細かくつけるまでは必要有りませんが、本人のために大きなお金が出た際は、書き記しておいたほうがいいでしょう。
- 遠くにいて全く親の面倒も見ないのに口ばっかり出して、何かと疑い深い人がいるのも事実で、介護者の負担が重いのも現実です。
- 被介護者も介護者に対し、介護の苦労を労い「お前にやる。」(贈与する)など発することが多く、他の兄弟等が介護について全く協力しないなどで感覚が麻痺することもあり、一概に一人だけが悪いのだろうか?と考えるケースも有ります。
- チェック機能の無い会社経理も長年任せきりにすると不正が起こりやすい。ましてや、身内のお金は、親族相当例で罪を問われないので起こりやすいのかもしれません。
- 【事前対策】
- 成年後見制度の活用
- 本人の元気なうちにエンディングノートや遺言書などに財産を記載して貰っておく等
- 【事後解決法】
- 不当利得返還請求…事実より10年
- 不法行為損害賠償…事実を知ってから3年
- 贈与であれば特別受益で分割協議
- 【事前対策】
相続争い原因3位 介護・寄与分・特別受益などを主張する人がいる
- 被害者意識と加害者意識のギャップ
(例)
兄:自分ばかりが面倒見ていると思っている。
弟:兄貴は、親と同居で好い思いをした。自分は何もしてもらっていない。- 【事前対策】
ご本人が元気なうちにエンディングノートや遺言書を作成し、「思い」を伝える。 - 【事後解決法】判例等を元に話し合い・譲り合うなどして合意できなければ調停
- 【事前対策】
相続争い原因4位 口頭での遺言(聞いた聞かないの話)
- 一部の相続人に口頭で遺言を残すと相続争いの素です。
思いは、エンディングノートや遺言書を作成し、書類に残しましょう。
相続争い原因5位 以前からの不仲
- 仲が良いから紛争にならない、仲が悪いから紛争になると思われがちで、確かに間違いではないけど、紛争原因の首位ではありません。
- ついつい、「うちの子らは、仲が良いから。」「大した遺産が無いから。」と安心しがちですが、相続争いの原因は別なところに潜んでいます。
相続争い原因6位 遺産のほとんどが不動産
- 地価の高い都心部になると多いのかもしれない。
相続争い原因7位 子がいない・再婚・養子縁組で相続関係が複雑
- 相続人が多くなれば多くなるほど分割協議は困難になりますが、一定の手順を踏めば調停等に発展することはそんなにありません。
相続争い原因8位 祭祀承継問題…取り合いの場合と逆の場合
- 取り合いの場合はまだいいが、逆に押し付けあう場合のほうが質が悪い。
調べたい項目をクリックして下さい。
:8714 :1 :0